GMとの提携 日産、協議を承認
~日経新聞 2006/07/04 1 面から
日産自動車は3日、臨時取締役会を開き、米ゼネラル・モーターズ(GM)
との資本提携について、協議を進めることを承認した。今後の提携交渉の
全権を取締役会の議長であるカルロス・ゴーン社長に委任することも併せて
決定した。
●● ゼロ金利解除の可能性を示唆する報道と中山英寿選手の引退報道に
隠れてしまいましたが、自動車業界の再編に関する大きなニュースが
飛び込んできました。
米GMとルノー・日産連合の資本提携です。
今朝の報道を受け、日産自動車株価は上昇して始まりました。
http://quote.yahoo.co.jp/q?s=7201.t&d=c&k=c3&z=m&h=on
市場はおおむね好感的に受け止めたといえそうです。
今年3月、GMは、富士重工業、スズキ、いすゞ自動車との資本提携
の縮小を発表しました。
このときのスズキ自動車鈴木修会長の「GMがそんなに困っていると
思わなかった」とのコメントは、テレビなどでも度々報道されて
おり、GMの混迷を色濃く示していました。
そのGMが、今度は、ルノー・日産連合に、資本提携を申し出ている
のです。
GMは、現状、大変な経営危機にあります。
赤字の増加は止っておらず、実施した大規模なリストラ策もまだ成果が
出ていない状態です。
3月に行われた資本提携の見直しも、不足しているキャッシュを補う
ための方策との見方が有力でした。
現在のGMの経営状態は、会社の規模こそ大きく異なりますが、ゴーン氏
が就任する前の日産の状態に似ているといえます。
今回の提携交渉について、全権がカルロス・ゴーン氏に委ねられたこと
も考えると、提携により、ゴーン氏がGMの再建に乗り出す可能性が
ありえるのではないでしょうか。
もしかしたら、今回の提携は、実質的にゴーン氏の手腕をGMが買う
ということなのかもしれません。
瀕死のGMが、わらをもすがる思いでゴーン氏に助けを求めている。
これが、今回の提携の主目的かもしれません。
《関連Webサイト》 General
Motors Japan:日本ゼネラルモーターズ
http://www.gmjapan.co.jp/