ドン・キホーテ 社長が辞任表明
「圧縮陳列」見直しも
~日経新聞 2004/12/15 11 面から
ドン・キホーテの安田隆夫社長は14日夜、さいたま市内の2店舗の連続放火
事件で3人が死亡したことについて日本経済新聞に対し「責任は私にある。
(引責)辞任することは決めている」と述べ、社長辞任を表明した。
さらに、店内に高く商品を積み上げる「圧縮陳列」を見直す可能性も
示した。創業社長の強い指導力と独特のビジネスモデルが成長の源泉だった
だけに、同社は経営面で大きな節目を迎える。
●● 昨日、380円下げたドンキホーテの株価は、本日さらに1,000円下げて
ストップ安となっています。
一昨日、6,600円だった株価は、事件から2日間でおよそ2割も下げ
ました。
また、野村証券が、ドンキホーテの投資判断を2から4に格下げ
しました。
5段階の判断で、第2位から中立の3を通り超えて4へ、2ランク
の格下げとなります。
簡単に言えば、買い推奨から売り推奨への変更です。
今回の事件の、ドンキホーテ社への影響の大きさを示していると
いえるでしょう。
ドンキホーテの成長を支えてきた「圧縮陳列」と「安田社長」が
同時にいなくなると想定すれば、2ランクの格下げも十分正当な
評価と考えられます。
警察側は、2店舗の火災事件を、連続放火事件と断定し、捜査を
すすめています。
犯人は、ここまでの事態を予想できていたでしょうか。
ドンキホーテ従業員が3名死亡。
同社の2日間の株価の下落だけで、株価時価総額が300億円程度低下。
消失した2店舗の損害と、安田社長の引責辞任による損失。
2件の放火で、日本全国で年間2,000億円の販売を誇る成長企業の
存続さえ危うくなっていましました。
犯人は、ここまでの事態を想定した上で犯行に及んだのでしょうか。
それとも、想像力の不足で、思わぬ大きな事態を招いてしまったの
でしょうか。
すでに、犯人一個人では責任を取れない状況に陥ってしまいました。
最近、凶悪事件の検挙率低下が著しい警察ですが、早急な犯人逮捕と
原因の究明が望まれます。
≪関連Webサイト≫ ドンキ王国