不二家の原料調達、創業家系と年6億円取引
~日経新聞 2007/02/23 面から
消費期限切れの原料使用が問題となった不二家で、創業一族系の会社が
原料調達に介在し、不二家グループと年間6億円の取引があることが
22日、分かった。砂糖や牛乳などをメーカーから仕入れ、不二家とその
関連会社に納入している。創業家が利益を得る不透明な取引とも受け取られ
かねず、創業家の保有する不二家株の扱いとともに、再建の焦点の一つに
浮上しそうだ。
●● 資本金63億円。
年商850億円。
東証1部上場企業の実態は、創業一族による同族支配会社であった
ようです。
今回発覚した内容は、創業者一族による不透明取引の実態です。
中日新聞の記事によると、
http://tinyurl.com/2ph4ea
不透明な取引のあった卸売り会社は、社長以外はアルバイトが
ひとりだけ。
年間10億円程度の売上を計上し、年間で2000万円程度の配当が
創業者一族にわたっていたようです。
おそらく、営業実態のない会社に資金を経由して、その会社から
配当という形で創業者一族が利益を享受していたものと思われます。
その不二家でも5代目社長となった創業者一族の藤井俊一氏が、
同族支配からの脱却に向けて、改革を進めていた次期があった
ようです。
しかし、その改革は創業一族による社長解任劇で終わりを遂げます。
1995年のことです。
藤井俊一氏に代わって社長の座に就いたのは、今回の不祥事で退任
した藤井林太郎氏。
創業者一族が意のままに操れる人物であったようです。
その後、藤井俊一氏は、その手腕を買われて、日本ネスレ社長と
して世界大手の外資系食品会社に迎え入れられます。
不二家の創業者一族は、社長には経営手腕よりも服従心を優先した
結果といるのではないでしょうか。
ただ、結果的に、創業者一族社長は退任し、他社の資本提携をあおぐ
ことになりそうです。
不二家の創業者一族支配は終焉を迎えることになるでしょう。
その影響もあるのでしょうか、営業を停止している同社の株価は、
絶望的に下がっているわけではありません。
http://tinyurl.com/3a6boz
一時急激に下げましたが、その後反騰し、現在の所、不祥事発覚前
の株価に比べて、その下げ幅は10%程度。
不二家の復活を多くの人が望んでいる結果といえそうです。
早期の再起を期待したいものです。
《関連Webサイト》 不二家
http://www.fujiya-peko.co.jp/