首相会見 内閣改造・党人事 ポスト小泉意識
~日経新聞 2005/09/13 1 面から
小泉純一郎首相は12日、衆院選勝利を受け、自民党本部で記者会見し、
同党がマニフェスト(政党公約)に盛り込んだ厚生年金と共済年金の
統合について「基本的な方向を早期に出すことが望ましい」と述べ、
野党に社会保障改革に関する合同会議の再開を呼びかける考えを
示した。特別国会終了後に実施する内閣改造・党役員人事に関しては、
ポスト小泉を意識し、次の首相候補と目される人材を積極的に登用する
方針を明らかにした。
自民党を壊した男小泉政権1500日の真実
https://www.iw-jp.com/am.php?id=4103390077
●● 小泉首相が他の政治家と最も異なる点は、地位やポストに対する
執着が極めて薄い点にあるのではないでしょうか。
この点が、今回の選挙で小泉人気が爆発した大きな要因であり、
同時に、地位やポストに執着する政治家にとっては、極めて理解
しがたい面であるといえそうです。
小泉首相が2度も総裁選に落選しながら、再度総裁選に望んだ
理由は、ただ1点、郵政民営化を実現したかったからに他なら
ないということが、徐々に明らかになってきたように思います。
通常、衆議院において、自民党で単独過半数を奪還し、自公与党で、
2/3議席という圧勝を成し遂げた今、総裁任期を延長しても、誰も
文句を言えない状況にあります。
実際、自民党内はもちろん、国民やマスコミからもすでに続投要望論
がでています。
与党が2/3を占めた今回の衆議院で、突然の解散は考えにくいといえ
ますので、衆議院の任期にあたる4年間、総裁を続投することは、
極めて順当な考え方であるともいえます。
しかし、小泉首相は、残り1年となった自身の任期について、延長を
完全に否定する態度を変えていません。
そして、党内人事などについて、次期総裁候補を考慮して進めたい
とも語っています。
小泉首相が成し遂げたかったことは、長年自身が訴え続けてきた
郵政の民営化であり、自民党総裁になることも、もしかしたら政治家
になることさえ、そのための手段だったのかもしれません。
今回の選挙で敗れ去った野党党員や、郵政法案における造反議員が、
いまだに恨み節を続けていますが、「殺されてもいい」ほどひとつの
法案の成立に力を注ぎ、地位やポストに執着していない人間に対して、
支持団体の利権が絡んだり、自身の地位に執念を燃やす人間が、
かなうはずがありません。
政治の素人である一般国民が、法案の細部まで理解して票を投じる
ことは不可能です。
多くの国民が、最終的には候補者の人間性で判断していると思います。
今回の選挙で、小泉首相の志に共感し、集まった小泉チルドレンは、
他の候補者より輝いていた。
そういうことではないかと思います。
1週間後の9/21から、特別国会がはじまります。
小泉首相の任期は残り1年。
やるべきことは多いといえます。
無情の宰相
小泉純一郎
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