オールアバウト 初値、公募の7.8倍
~日経新聞 2005/09/15 19 面から
ジャスダックは日経ジャスダック平均株価が続伸し、年初来高値を更新した。
「値動きのいい銘柄が物色されている」(水戸証券)といい、売買高は
約二カ月半ぶりに四億株を超えた。売買代金も前日に続いて今年の最高額を
更新した。東証一部に比べ出遅れ感があったとの見方から、楽天など主力
銘柄には大口の買いが入った。13日に上場したオルアバウトは、公募価格
の7.8倍になる202万円で初値を付けた。
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●● 久々となる、インターネット有名企業のIPOでした。
公募価格26万円に対し、初値は202万円。
実に7.8倍となる高騰となりました。
これにより、オールアバウト社の時価総額は、初値ベースで
約1300億円。
年商22億円・経常利益3億円・社員数100人の企業が、上場により
一気に時価総額1000億円企業の仲間入りを果たしました。
通常、ベンチャーIT企業の場合、創業社長は一夜にしてIPO長者に
化けるのですが、この企業はかなり事情が異なります。
上場前の株主数は、たったの9名。
そのうち、6名が出資した企業です。
そのため、上場前に同社の株を保有していた個人は、社長を含めた
3名のみ。
しかも、全株数の0.53%という300株のみです。
初値が高騰したため、300株でも6億円という資産になりましたが、
公募価格の段階では、7800万円という価値でしかありませんでした。
また、自社が上場したにもかかわらず、大半の社員は、その上場益を
享受することができないという、ベンチャーIT企業にしては極めて
珍しいケースとなりました。
今回のIPOで、上場益の大半を手にするのは、同社の親会社にあたる
リクルートと、昨年9月に資本参加したヤフーです。
特にヤフーは、資本参加してたった1年で、上場益を手にすることに
なりました。
資本参加した際の5億円が、たった1年で500億円超の資産になった
計算です。
オールアバウトは、元々、米国にすでにあったサービスを、そのまま
日本に持ち込んだものです。
2000年に、リクルートが米アバウト社と合弁で同社を設立しました。
当時、ポータルサイトとなる検索エンジンなどには、「人」が
案内役として登場するものは皆無だったといえます。
オールアバウトは、案内役として、人を顔写真付で登場させ、
利用者を案内するという点で、他のポータルサイトとは一線を画した
サービスを提供しています。
http://allabout.co.jp/
また、最近、ライフスタイル提案にこだわったオンラインショップ
「スタイルストア」
http://stylestore.allabout.co.jp/
や団塊世代向けのサイト
「DORON(ドロン)」 http://allabout.co.jp/doron/
を立ち上げ、オールアバウトで培った「人による情報提供」を
メインに据えたサービスを広く展開してきています。
今後注目したいIT企業のひとつといえます。
《関連Webサイト》 株式会社オールアバウト
http://corp.allabout.co.jp/