日米欧6中銀、ドルを緊急供給 米危機対応で19兆円
~日経新聞 2008/09/19 1 面から
日米欧の主要6中央銀行は18日、米金融危機のあおりで欧米民間銀行を中心に
ドル資金調達が難しくなっているため、各国中銀が協調して総額1800億ドル
(約19兆円)のドル資金を自国市場に供給する緊急対策を発表した。日銀は
米連邦準備理事会(FRB)と総額600億ドル(約6兆3000億円)の通貨
スワップ協定を結び、外国銀行を含む金融機関に直接ドルを貸し出す。
民間のドル資金融通の機能が弱まるなかで、各国中銀が民間の金融仲介の
役割を肩代わりする異例の措置に踏み込む。
●● よく、世界の歴史は80年周期で繰り返すという話を聴きますが、
どうやら現実のものとなりそうです。
前回、世界大恐慌がおきたのは、1929年。
ちょうど80年前の事です。
その後、世界は戦争に突入し、戦勝国のみが景気回復をなし
とげました。
戦争終結まで実に20年間、世界は冬の時期が続きました。
歴史が繰り返すとすると、この冬の20年間をいかに過ごすか、
このことを考えるのが重要になってくるのかもしれません。
20年後に訪れる春を信じて。
今朝の記事になった日米欧6中銀のドル緊急供給を見ると、
事態の深刻さが伝わってきます。
今のうちに世界通貨となっているドルを救っておかないと
底が見えないという不安から各国が協調して支援をはじめ
たようです。
ただ、歴史が繰り返す事を考えると、おそらく焼け石に水。
一旦、膨張したドルははじける必要があるように思います。
ドルが膨張した理由は、昨今の金融技術の進歩が原因であるように
思います。
レバレッジやデリバティブなどで、実際の資金を数倍から数十倍に
膨張させて取引をした結果ではないでしょうか。
こうして発生した仮想とも言えるマネーが、バブルになってしまった
のではないかと思います。
ただ、その仮想マネーの始まりが、こうした金融技術であれば、
まだましな方と言えます。
もし、1971年に解消された金本位制以降、政府が発行した貨幣が
すべて仮想マネーと考えるとすれば、ここ30年間におよぶ世界的な
経済発展が、すべてバブルということになってしまいます。
仮想マネーバブルの崩壊による被害を最小限に抑えるべく、
世界の主要国家は強調して対策をはじめました。
我々は、歴史に学び、事態に備える必要がありそうです。
そして、米国が景気回復目的の戦争を始める事だけは、どうしても
防がなければいけないと思います。
《関連Webサイト》日本銀行
http://www.boj.or.jp/