迷惑メール、3本に2本 ITU報告
~日経新聞 2004/12/10 7 面から
いまや電子メールの3本に2本は迷惑メール――。国際電気通信連合
(ITU)が9日まとめた報告で迷惑メールの本数がここ1年足らずで
6倍にも膨れ上がったことが分かった。勧誘や個人情報入手の手口も
悪質化しており、ITUは国境に妨げられない迷惑メールを効果的に
規制するには国際的な協力が不可欠と強調している。
●● 先日、米マイクロソフトのビル・ゲイツ会長に送りつけられる
迷惑(スパム)メールの数が1日400万通近くに上るという報道が
ありました。
これは、1秒間に50通という数字です。
秒針が時を刻むたびに、ビルゲイツ氏の元には、50通の迷惑メール
が届いているのです。
ただ、実際には、マイクロソフト社では迷惑メール駆除システムが
稼動しており、そこを通過してゲイツ氏のメール受信箱に届く迷惑
メールは1日数通だということです。
しかし、その迷惑メール駆除システムの開発には、同社の1つの部署
が丸ごとあてられているようです。
他の企業で真似できる内容ではありません。
メルマガ発行人である私の元にも、毎日100通程度の迷惑メールが
届きます。
1日の総メール数がおよそ150通ですので、見事に3本に2本が迷惑
メールとなっている計算です。
当然、ひとつひとつ処理している時間はありませんので、迷惑メール
の選別ツールを導入しています。
迷惑メール選別ツールの導入を検討していた昨年頃、OUTLOOKの迷惑
メールフィルタは、まだあまり有効ではなく、市販のソフトもあり
ませんでしたので、「POPFile」というフリーのツールを導入しました。
現在は、OUTLOOKのツールも、ゲイツ氏の対策をフィードバックして、
有効なものになっているのかもしれません。
「POPFile」は、当初の設定やトレーニングなどの操作が必要であり、
パソコン中級者以上でないと使いこなすのは難しいかもしれませんが、
世界中で最も利用されている迷惑メール選別ソフトだけあって、
その効果は絶大です。
半年程度トレーニングを実施すれば、ほぼ100%迷惑メールを的確に
選別してくれます。
利用開始から1年程度経過した現在では、POPFileが選別した迷惑
メールは、そのまま確認なしで削除しても全く問題がないレベルに
達しています。
このPOPFileは、メールに記載された単語を精査し、その単語の
内容と利用割合から迷惑メールかどうかを判別します。
例えば、迷惑メールによく記載されている下記の文章などが
『下記のアドレスに「受信拒否」の件名で送信してください。』
記載されていたり、
『こんなに簡単に独立できる仕事は他にありません』
といったような文章が記載されているなど、迷惑メールに頻出
する単語の割合が判定値を超えると、迷惑メールとして判定
されます。
当然、この判定値は、利用者によって個人差がありますので、
利用当初のトレーニングによって、ツールに判定基準を教えて
いくのです。
しかし、迷惑メールの数が、ここ1年足らずで6倍に膨れ上がった
という実態は、大変大きな問題です。
早急に適切な対策を実施しないと、世界中のインターネット回線が、
無駄な通信ばかりに費やされることになりかねません。
《関連Webサイト》 日本ITU協会