携帯型映像再生機、HDD内蔵 ソニーマーケティング

映像再生機、HDD内蔵

   ソニーマーケティング

      ~日経新聞 2004/05/28 35 面から

ソニーマーケティングの携帯動画再生プレーヤー「ハードディスクマルチ
プレーヤー HMP―A1」
ソニーが開発した20ギガ(ギガ=10億)バイトのハードディスク駆動
装置(HDD)を内蔵した携帯動画再生プレーヤー。最大で動画であれば
約35時間、音楽は約300時間を保存できる。パソコンに接続したうえ、
テレビ番組や映画などの映像を取り込める。3.5型のカラー液晶を搭載。
サイズは幅12.9センチ×高さ7.5センチ×奥行き2.2センチで、
重量は250グラム。

●● 米アップルコンピュータが発売した、HDD内蔵の携帯音楽プレー
   ヤー「iPod(アイポッド)」は、世界的に爆発的なヒットと
   なりました。

   アップルは先日、これまでプロジェクトチームだった「iPod」
   部門を事業部に昇格させています。

   発売以来ヒットを続ける「iPod」は、主力のパソコンに匹敵
   する事業規模に成長しています。
   アップルの発表によれば、今年の1-3月期には、「iPod」は
   前年同期比10倍の80万台を販売し、売上高がアップル社のパソコン
   「iマック」の売上高を上回ったということです。

   累計販売台数も300万台を突破と、売れに売れている「iPod」
   ですが、決して安価な商品ではありません。

   最も安価な、HDD容量が15GBのモデルでも、実売価格は3万円を超え
   ます。

   しかし、アマゾンのカスタマー評価は高得点を誇ります。
   そして、多くの利用者が、デザイン性を高く評価しており、
   「持つ喜び」を訴えています。

   先週5/17の日経紙1面には、アップル社CEOスティーブ・ジョブズ
   の次のような発言が掲載されていました。

      「我々は何十年か前にソニーがウォークマンで

          成し遂げたのと似たことをしている」

   ソニーは、1979年にウォークマンを発表。
   携帯型音楽プレーヤーというそれまでには無かった新たな市場を
   創造し、先駆者として莫大な売上と利益を計上しました。
   おそらく、このウォークマンの成功が無ければ、今のソニーは
   存在していないでしょう。

   今回発表された商品は、新しい携帯型映像プレーヤーだといえます。

   HDDを搭載した携帯型音楽プレーヤー市場において、完全に
   アップルの後塵を拝することになったソニーですが、この携帯型
   映像プレーヤーで巻き返しを図っていると考えられそうです。

   ウォークマンやiPodのように、アップルやソニーのような企業
   に対して、消費者は、その企業の商品を「持つ喜び」を期待している
   ようです。

   はがきより一回り小さいソニーの新携帯型映像プレーヤー。
   ソニーはどのような使い方を消費者に提案してくれるのでしょうか。

《関連Webサイト》 ソニープレスリリース