有機ELテレビ、きょう店頭に。
ソニー、全国700店で
~日経新聞 2007/11/22 13 面から
ソニーが世界で初めて商品化した11型の有機EL(エレクトロ・ルミネッ
センス)テレビ「XEL―1」の展示・販売が22二日から全国約700の販売店
で始まる。同テレビは1台20万円で12月1日に発売予定だが、商品がそろい次第
販売を始めるテレビなど音響映像(AV)製品の商慣行に従って、一部の
販売店では一足早くお目見えする。
●● 次世代薄型テレビと称される技術として、現在、有機ELとSEDの2種類
が存在します。
その一方である有機ELを使用したテレビが市販されれることになり
ました。
https://www.iw-jp.com/am.php?id=B000YU33V4
販売価格は20万円。
ディスプレイサイズが11インチですので、まだ1インチ2万円近い高額
商品ですが、先行予約分が売り切れるなど、すでに一部マニアの間では
人気を集めているようです。
有機ELやSEDテレビは、2年ほど前にすでに技術的には実用的なレベル
に達しており、商品化を待つ段階になっていました。
しかし、つなぎの技術と考えられていた液晶テレビが大ブレイクし、
薄型テレビ=液晶テレビというイメージになるほど普及したため、
家電メーカー各社は有機ELやSEDテレビの導入を一旦見送っていた
経緯があります。
ソニーも有機ELの発売を先送りし、液晶テレビブランドBRAVIA
に力を入れていたといえます。
その結果、液晶テレビ出荷台数世界シェアで、シャープを抜いて1位を
獲得するまでに業績を上げました。
そして今、BRAVIAのブランド確立に成功したソニーは、将来を
見据え、有機ELテレビの世界初の商品化を実現したといえます。
ソニーはXEL―1専用サイトを開設していますが、まず驚くのは
やはりその薄さです。
http://www.sony.jp/products/Consumer/oel/
ディスプレイの最薄部約3mmという厚みは液晶パネルの比ではあり
ません。
ただ、正直なところ、家庭で利用する場合、液晶テレビ程度の厚み
でも全く問題ないと言えます。
そのため、薄さだけの差別化では、液晶に並ぶほど売れることは
難しいでしょう。
液晶テレビと比較して優れいている点は、高い画質と低い消費電力
になると思います。
画質に関しては、コントラストや色再現性・応答性能いずれも
液晶に比較して圧倒的に優位です。
一目見て明らかに画質が違うことが誰にでも判るほどの差があり
ます。
また、消費電力も、液晶テレビの数分の一に抑えることができます。
ただ、現状は、高い価格と小さいサイズが大きなネックといえます。
しかし、液晶のように普及すれば、1-2年のうちに低価格化と大型化
が実現できる可能性は十分あります。
ソニー以外にも数社が有機ELテレビへの参入を表明していますので、
今後が楽しみな商品だといえます。
《関連Webサイト》ソニー製品情報 有機ELテレビ スペシャルコンテンツ
http://www.sony.jp/products/Consumer/oel/special/