アップル、ウィンドウズにも対応、「マック」復権へ戦略修正


アップル、ウィンドウズにも対応、「マック」復権へ戦略修正

   パソコン各社戦略に影響

      ~日経新聞 2006/04/07 11 面から



米アップルコンピュータが五日、自社製パソコン「マック」でマイクロソフト
の基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」を使えるようにする特殊ソフトの無料
配布を始めた。独自OS戦略を軌道修正し、パソコン市場で九割以上のシェア
を握る「ウィンドウズ」を活用、マック復権を目指す。マックの攻勢はデル
など他のパソコン大手の戦略にも影響しそうだ。

Apple
iPod nano 1GB ホワイト
https://www.iw-jp.com/am.php?id=B000B9NBNI


●● iPodの販売が好調で、利益額が前年比でほぼ倍増した米アップルが、
   本業でも巻き返しを狙っています。


   今回発表された新しいサービスは、マック上でWindowsを使える
   ようにするというもの。
   かなり大きな方針の転換といえそうです。

   マックユーザーの中には、ハードウェアのデザインが好きで、
   マックを選んだという方が少なからずいます。
   ただ、シェアが低いため、互換性に問題があり、次はWindowsに
   しようかと迷われているような方です。

   このような方向けに、「マックでもWindowsが動きますよ」という
   のが、今回のアップルの提案です。
   Windowsが動作すれば、Windows用の低価格で多様なソフトウェアが
   マックで利用できるようになります。


   このサービスの発表により、アップルの株価は、たった1日で10%
   近く上昇。
   その後も上昇を続けています。
   
http://tinyurl.com/sxxxg

   市場が大変大きな好感をもって受け止めたことが分かります。


   一方、マックユーザーの中には、マックにインストールされている
   MacOSが使いやすいためにマックを選択しているという方もいます。
   こうした方にとっては、逆に、安価なWindowsマシンで動くMacOSの
   方が必要とされているといえます。

   昨今発売されているマックは、CPUにインテルを使っています。
   また、今回のWindowsが動くというサービスは、CPUにインテルを使って
   いる機種に限定されています。

   インテル上でMacOSが動くのであれば、技術的にはWindowsマシン上で
   MacOSを動作させることも問題ないといえます。

   次は、Windowsマシン上でMacOSを動作させるサービスが発表される
   ことになるかもしれません。


   今回の件について、マイクロソフトは下記のようなコメントを発表
   しています。

     「アップルの顧客がウィンドウズ利用を望み、
      アップルがその要求にこたえるのは喜ばしい」

   業界の覇者らしい、余裕のコメントです。
   結局はWindowsのOSが売れるわけですから、当然ともいえます。
   マイクロソフトにとってもありがたい話かもしれません。


   マックがWindowsマシンの一機種になることにより、打撃を受けるのは、
   デルやHPなどの既存のWindowsマシンメーカーです。
   デザイン性に優れたマックに対抗して、デザイン性の高い製品の開発や
   MacOSへの対応が進むかもしれません。


   逆に漁夫の利を得るのは間違いなくインテルです。
   intel
insideのPCがますます増えることになりそうです。


《関連Webサイト》 アップル http://www.apple.com/jp/