日経平均、年初来高値1万3800円台 90分で2兆円


日経平均、年初来高値1万3800円台 90分で2兆円

   

      ~日経新聞 2005/11/02 1 面から



1日の東京株式市場では日経平均株価が大幅続伸し、10月4日に付けた年初
来高値を約一カ月ぶりに更新した。この日は東京証券取引所のシステム
ダウンで午後1時30分から取引が始まったが、取引停止は売り材料視
されず、むしろ日本の経済環境の改善が一段と進むとの見方から買いが
活発に入った。終値は前日比261円36銭(1.92%)高の1万3867円86銭。
上げ幅は今年二番目で、2001年5月24日以来約4年5カ月ぶりの高値水準と
なった。


●● 昨日は、小泉第3次内閣の組閣翌日でしたので、通常であれば、
   組閣に対する株式市場の評価が気になるところでしたが、朝からの
   システムダウンにより、組閣に対する評価などといった要因は
   完全に吹き飛んでしまいました。


   終わってみれば、たった90分の取引の中で、日経平均は年初来
   高値を更新。
   株式市場の力強さを印象付ける結果となりました。


   また、売買代金が2兆円近い金額になりましたが、この数字はかなり
   大きな数字です。
   通常の取引だった10/31の売買代金総額は2.5兆円。
   11/1は、90分で、この数字に近い売買が成立したことになります。


   システムダウンから一夜明けた本日の取引も、特に大きな混乱は
   なく、日経平均は、昨日の株価近辺で推移しています。
   
http://tinyurl.com/aazhq

   2001年の年初以降、超えることができていない1万4000円の壁を試す
   展開となっています。


   日経平均株価のチャートを見ると分かりますが、昨年以降1万1000円
   台で停滞していた株価が、今年の5月以降、急速に上昇してきて
   います。
   5年分
http://tinyurl.com/7ssoq
   1年分 http://tinyurl.com/9kqgj


   個別の銘柄を見ると、この間に株価が2倍以上になった銘柄が10銘柄
   もあります。
(詳細は日経新聞4面)
    http://tinyurl.com/dsyhm

   騰落率1位の大京は、約6ヶ月間で、株価が200円台から700円へと、
   一気に3.5倍に上昇。
   大京は、今年、産業再生機構を活用して経営再建を目指している
   という特殊な事情はありますが、目をつけていた投資家はかなりの
   利益を上げていることでしょう。


   ただ、日経平均株価は、10月に入ると停滞し、1万4000円台に近づ
   けずにいました。

   こういった状況の中、昨日のシステムダウンと、その後の急上昇が
   発生。
   年初来高値を更新し、1万4000円に一気に近づいたといえます。

   また、過去10年間、11月の株式市場は、9勝1敗と、値を上げる確率が
   極めて高い月であるという統計もあります。


   昨日のシステムダウンが、さらなる株価上昇の引き金となるかも
   しれません。
   12/1の再ダウンだけは、なんとしても避けていただきたいですが。


《関連Webサイト》 東京証券取引所
http://www.tse.or.jp/