金ETF上場、東証30日にも 初の商品連動
~日経新聞 2008/06/13 4 面から
東京証券取引所は30日にも、金価格に連動する上場投資信託(ETF)を
上場する。商品相場に連動するETFの上場は初めて。原油価格の高騰などで
関心が高まる商品に、個人投資家が比較的低コストで投資できるようにする。
金のETFは米運用会社大手のステート・ストリートなどが、ニューヨーク
証券取引所に上場しているETFを重複上場する。最低投資金額は45万円
程度になる見通しで、株式と同様にいつでも売買できる。
●● 新たな投資先として、商品投資が脚光を浴びています。
これまで、商品投資をする場合、現物を購入するか、先物に投資する
という方法しかありませんでした。
現物の場合、純金積み立てなどが相当しますが、これは、あまり
一般的ではなく、投資先としての魅力に欠ける部分がありました。
また、もう一つの先物取引は、イメージ的に危険で怖いものがあり、
一般の人が手を出せる投資先とはなりにくい面がありました。
ただ、世界的な株安と、金融不安の中、現在は巨額の資金が商品
投資へと向かっています。
石油などを代表に、穀物から金・銀などの貴金属に至るまで、
ここ数年は、ほぼ全面的に値上がりしている状況です。
物価上昇などにより、徐々に一般生活にまで影響が及んできて
いますが、商品先物市場などでは、価格の高騰と取引の盛況が
続く状態になっていました。
そして昨年8月には、金価格連動型上場投資信託(金ETF)が
大証に上場します。
http://quote.yahoo.co.jp/q?s=1328.o&d=c&k=c3&a=v&p=m65,m130
こちらの金ETFは、上場直後に2400円にまで下がりますが、この値を
底に、値を上げます。
現在の取引価格は3000円前後。
上場から1年弱で25%上昇した計算になります。
魅力的な投資先といえるでしょう。
また、金ETFにより、金への投資が株式のように簡単になります。
そのうえ、金の場合、投資先が実物の商品のため、一般的な株式
と違い、破綻のリスクがありません。
基本的に、資産が突然ゼロになることは無いのです。
一方で、株式や投資信託のような配当や利息は一切発生しません。
また、日本の金ETFは、米ドル建てで取引されていますので、
為替変動の影響を受けます。
この点に注意が必要ですが、金ETFの登場により、これまで難しかった
商品投資が身近で容易になります。
今後、日本でも商品への分散投資が進むことになるでしょう。
ただ、今の状態は、商品バブルともいえる状態に近づいています。
投資の際、この点は十分注意が必要です。
《関連Webサイト》東京証券取引所
http://www.tse.or.jp/