ヤフー、月6.99ドルで聞き放題
米の音楽配信、競争激化
~日経新聞 2005/05/12 9 面から
米国で音楽ネット配信サービスの価格競争が過熱してきた。ヤフーは11日、
競合他社の半額以下となる月額6.99ドル(約740円)で無制限に楽曲を
ダウンロードできるサービスを始めた。とはいえシェア七割を持つ最大手の
アップルコンピュータですら「かろうじて黒字」(同社)という状況。音楽
配信自体の収益性に対する疑問も持ち上がっている。
Apple
iPod 20GB
https://www.iw-jp.com/am.php?id=B0002OW6OW
●● 米国での話ですが、ヤフーが100万曲の楽曲をダウンロードし放題
で月額700円というサービスを始めるようです。
さらに、1年契約をして、料金を一括で支払えば、月額が500円
程度に割り引かれるということです。
ダウンロードした曲は、契約期間内しか聴けませんが、年間契約
をして、それを継続するのであれば、月500円程度で、100万曲の
楽曲を聴き放題といっても過言ではありません。
米国での音楽配信事業では、iPodでブレイクしたアップル
コンピュータの「iチューンズ・ミュージックストア」が先駆者
であり、シェアトップを誇ります。
こちらのサービスは、月額制ではなく、一曲あたり0.99ドルで配信
しています。
iチューンズは、2003年4月にサービスを開始しこれまでに4億曲
以上を販売したと発表していますので、たった2年間で、日本円
にしておよそ420億円を売り上げた計算になります。
日経記事によれば、音楽配信サービスの市場規模は、5年後には
10倍になるとの予測があり、米国では、100以上の事業者が参入
し、過当競争になりつつあります。
今回の米ヤフーの格安でのサービス提供も、今後拡大すると予測
される市場で、一気にシェアを掴もうという戦略であると考え
られますが、各社ともに、音楽配信サービス自体の収益性は低く、
ヤフーの場合、採算を度外視した集客目的のサービス展開といえ
そうです。
一方、日本では、アップル社のiチューンズはまだサービスを
開始しておりません。
昨年末、今年の春頃には日本でもサービスを開始するという報道が
ありましたが、現状、まだサービス開始の予定は立っていないよう
です。
また、ヤフー・ジャパンは、楽曲のダウンロードを、1曲あたり
150円から300円程度で提供しています。
http://music.yahoo.co.jp/download/
3曲ダウンロードすれば、米ヤフーの月額利用料を超えてしまう
価格帯です。
現状、音楽配信業界の発展は、日米で大きな隔たりがあるといえます。
しかし、日本でもiPodは、着実に売れています。
また、iPod以外の携帯音楽プレーヤーも売上を伸ばしています。
日本レコード協会の調査によれば、2004年の有料音楽配信サービス
の利用率は8.2%と前の年に比べ約1.6倍になった模様です。
また、音楽配信サービスを知っている人が過半数となり、認知度も
高まってきています。
アップル社のiチューンズが、日本でサービスを開始するとき、
どのような価格帯で参入してくるのでしょうか。
米国並みの価格であれば、日本でも音楽配信が一気にブレイクする
可能性が高そうです。
《関連Webサイト》Y!
Music Unlimited http://music.yahoo.com/unlimited/