ヤフー、チケット事業進出
ぴあと提携
~日経新聞 2004/02/18 15 面から
ヤフーはチケット販売首位のぴあと提携し、興行チケットのネット販売事業
を始める。夏までに専門のサイト「ヤフー!チケット」を開設、約2万件の
コンサート・演劇の入場券などを扱う。1月初めには楽天が業界2位の
ローソンチケット(東京・渋谷)との資本・業務提携を発表しており、
ネットサービス2強がチケット分野でも競合する。
●● 日本のウェブサイトにおいて、Yahoo!は大巨人です。
ビデオリサーチ社のインターネット利用状況調査によれば、
http://www.videoi.co.jp/data/weekly.html
今月第一週目のインターネット利用者人口はおよそ1,700万人。
そのうち、1,200万人がYahoo!を閲覧しています。
その割合は実に70%。
テレビで言う視聴率が70%に達しているのです。
楽天率いるinfoseekはYahoo!に次ぐ2位ですが、視聴率は30%。
Yahoo!の半分にも達していません。
また、平均滞在時間も、Yahoo!の1時間15分に対して、infoseekは、
16分。
視聴率で2倍強、滞在時間で5倍近い差が生じています。
これは、Yahoo!の利用率がinfoseekの10倍あるということを示して
います。
これだけ普及しているインターネットという業界において、ポータル
サイトのトップ企業と2位企業の間に10倍もの格差が生じているという
事実は異常といえます。
さらに、Yahoo!は、ウェブサイト会員を3000万人抱えています。
そのうちの10%程度の300万人がオークションなどが利用できる有料の
プレミアム会員となっており、Yahoo!との決済手段(クレジットカード
など)を既に登録済みです。
オンラインショッピングで最初の障壁となる決済手段の登録を終え、
いつでもYahoo!を通して支払いができるユーザーを300万人保有して
いるということです。
オンラインへ進出したい企業にとって、これは垂涎の的です。
以前、Yahoo!は、検索などのポータルサイトに特化していました。
しかし、オークションの有料化を始めた頃から、急速に各種コンテンツ
を整え、ユーザーがそのままショッピングなどの目的もすべて果たせる
ワンストップサイトへと変貌を遂げつつあります。
一強がこのまま突出したほうがいいのか、それとも、もう少しシェアを
分けるような状況に進んだほうがいいのか。
しばらくは前者の方向へと進みそうです。
《関連Webサイト》 Yahoo!宅配