米グーグル、ラジオ最大手と広告仲介で提携


米グーグル、ラジオ最大手と広告仲介で提携

   

      ~日経新聞 2007/04/17 9 面から



米グーグルは16日、米ラジオ最大手のクリア・チャンネル・コミュニケー
ションズと広告仲介で提携したと発表した。クリア社傘下の675のラジオ局
の広告枠を競売方式で販売する。グーグルはテレビ広告への参入を表明した
ばかり。


●● 先日、米グーグルはネット広告大手のダブルクリックを31億ドル
   (約3,700億円)で買収することを発表しました。

   先般、動画配信サイトユーチューブを買収した金額が16億ドル
   でしたので、その金額を倍近く上回る巨額でのM&Aとなり
   ました。


   ダブルクリックの買収により、グーグルは、米国のネット広告仲介
   でおよそ80%のシェアを占めることになります。
   ネット市場に関しては、ほぼ独占状態になるといっても過言では
   ないでしょう。


   しかし、グーグルはネット市場以外にもその触手を伸ばしはじめ
   ました。

   今月頭に、米衛星放送大手のエコスター・コミュニケーションズ
   との提携を発表。
   テレビ広告仲介への参入を表明しました。

   新聞およびラジオは以前から広告仲介をおこなっており、主要
   広告媒体すべてで仲介業務を開始したといえます。

   今回の記事は、ラジオ局の提携先を従来の倍にするための提携となり
   ました。


   インターネットの検索連動型広告一本でのし上がってきたグーグル
   ですが、ネット広告代理店からあらゆる広告媒体の仲介会社へと
   変貌を遂げつつあります。

   しかも、ネット広告に関しては、独占禁止法違反が指摘されるような
   レベルにまで巨大化してきているのです。


   また、グーグルは米国の企業であるというイメージが強いですが、
   検索エンジンのシェアとしては、欧州での強さが際だっています。

   英国の場合、利用される検索エンジンのシェアにおいて、グーグルは
   その75-80%を占めるほど強力なシェアを誇っています。

   グーグル英国法人の広告収入が、英国のある民放キーテレビ局の広告
   収入を上回るという現象まで起きています。


   日本や中国など、漢字などを使うアジア諸国では遅れを取ってい
   ますが、英語圏ではすでに圧倒的なシェアを独占しつつあるのです。

   英語圏においては、グーグルの競合となりうる企業は今のところ
   見あたりません。


   グーグルはこのまま拡大を続けることができるのか、それとも
   独占禁止法によりストップがかかってしまうのか。

   一般ユーザーにとっては、グーグルの拡大によって被るデメリットは
   少なそうです。


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