ソニーDVD機も出遅れ 2層式録画見送り
次世代型 松下の先行許す
~日経新聞 2006/10/04 11 面から
ソニーが3日発表した次世代DVD規格に対応した録画再生機(レコーダー)
は、目指していた2層構造で大容量光ディスクに録画できないことが判明、
ライバルで同規格をともに主導してきた松下電器産業に先行を許した。
次世代ゲーム機でも中核部品の量産の遅れから欧州での発売を延期。
復活を狙うエレクトロニクス部門では期待の次世代機を巡って誤算が
続いている。
SHARP
AQUOS ハードディスク一体型BD/DVDレコーダー
https://www.iw-jp.com/am.php?id=B0006M2VQI
●● ソニーの誤算が続いています。
今朝の日経の同じ面には、先般発生したソニー製パソコン電池の
不具合について、社内調査で原因を解明できず、外部機関に究明を
依頼したとの記事もあります。
株価も今年の5月をピークに下落を続け、連日、年初来安値を更新
しています。
http://tinyurl.com/nja4n
最近のソニーは、技術的な問題が噴出しているような状態です。
今回記事となった内容は、次世代DVD機において、ソニー製の
ブルーレイディスクレコーダーで、2層ディスクへの録画機能が
搭載できないというもの。
同じブルーレイディスクを使う松下は、この機能を搭載予定です
ので、単に、ソニーの技術的な問題といえます。
ブルーレイディスクの普及を引っ張る立場のソニーですが、技術
的にも、松下の後塵を拝すことになってしまいました。
また、先日は、ブルーレイディスク普及の切り札ともいえるPS3の
欧州販売予定を4ヶ月間延期。
さらに、発売前から大幅な値引きを発表しています。
当初62,790円だった価格を49,980円に改めると発表。
この発表を受けて株価はさらに下落。
市場には、業績へのネガティブ要因と捉えられたようです。
一方で、ソニーが社運をかけて挑んだといわれる液晶テレビでは、
ブランドの刷新後大幅に躍進し、出荷金額ベースで世界シェア1位
を獲得するなど検討しています。
ただ、こちらは、ソニーの技術力・商品力よりもマーケティングの
力によるところが大きいようです。
これまで、殿様商売で、あまり家電販売店店頭にまで足をはこぶ
ことのなかったソニーの営業が、家電店店頭でディスプレイを
提案するなど、地道な努力が実を結んだ結果であるといわれて
います。
商品自体はそれほど変わっていませんが、ブランドとしての
マーケティングに成功した例といえます。
以前は、「技術のソニー、販売の松下」といわれて比較されていた
両社ですが、昨今、その立場が入れ替わりつつあるのでしょうか。
ソニーにとっては、PS3の販売とブルーレイの普及が、今後の業績を
大きく左右する極めて重要な要素といえます。
これからの数ヶ月が、ソニーにとっての正念場となりそうです。
《関連Webサイト》 ソニー
ブルーレイディスク ポータルサイト
http://www.sony.jp/products/Consumer/BD/