アップル、100万曲で日本開始 国内勢対抗値下げ
平井堅やサザン聴けず
~日経新聞 2005/08/05 11 面から
米アップルコンピュータは4日、インターネットによる音楽配信サービスを
日本国内で始めた。AV(音響・映像)ソフト小売りのタワーレコード
(東京・品川)と米音楽配信大手のナップスターも同日、2006年4月をメドに
共同でサービスを始めることで合意したと正式に発表。購入できる楽曲が
大幅に増え、音楽配信の利便性が高まる。
●● 今年は、『iTMS』という文字を目にする機会が増えそうです。
iTMSは、米アップルが展開している音楽配信サイト、
『iチューンズ・ミュージックストア』の略称です。
このサービスは、今をさかのぼること2年、2003年4月に米国内で
開始されました。
現在は欧米を中心におよそ20ヶ国で約150万曲を配信販売している
巨大なサービスになっており、サービス開始以来、全世界で延べ
5億曲超を販売しています。
先月発表された米アップル社の4-6月期決算では、売上高に占める
音楽関連事業の比率が38%となっていました。
前年同期比で22ポイント上昇した数字です。
これは、携帯型音楽再生機「iPod」の販売も含んだ数字ですが、
現在、米アップル社は、コンピューターよりもこちらの音楽関連事業
が利益の大半を稼ぎ出すドル箱になっているのです。
米アップル社が設立されたのは1976年。
同社は、IT企業の中でも、社歴が20年近い老舗企業のひとつです。
ご存じのように、これまでアップル社が販売してきた主力商品はMAC
という名称のコンピューターです。
しかし、2001年のiPod発売とともに、音楽関連事業に参入。
音楽配信と携帯再生機を組み合わせたビジネスモデルを確立し、4年
足らずのうちに、同社売上高全体の4割近くを売り上げる事業へと
拡大させました。
すでにアップル社は、こちらの事業の方を基幹事業として捉えている
ようにもみえます。
そして、先日、米アップル社は、満を持して日本でのサービスを
開始しました。
1曲の提供価格は、150~200円。
主に、売れ筋の邦楽が200円。
洋楽や懐メロなど、その他の曲目が150円といった価格設定になって
います。
iTMSを利用するには、まず、アップルのホームページからiTunesと
いうフリーのソフトウェアをダウンロードしてインストールします。
http://www.apple.com/jp/itunes/download/
こちらをインストール後起動し、左側のソースリストから
「ミュージックストア」をクリックすることで、iTMSを利用できます。
全ての楽曲で、数秒間程度の視聴は無料です。
楽曲の購入も、クレジットカードの番号を入力するなど、至って簡単な
登録を済ませることで可能となります。
iTMSの参入により、楽曲の配信料金が、一気に下がりました。
シングル曲の場合、レンタルしても同程度の価格がかかります。
いつでも自宅でダウンロードできる音楽配信。
日本でも本格普及する日は近いのではないでしょうか。
《関連Webサイト》 アップル
http://www.apple.com/jp/