動画共有サイト買収の波紋(社説)
~日経新聞 2006/10/20 2面から
米検索サービス最大手のグーグルが米動画共有サイトのユーチューブを
約2000億円で買収した。サービス開始から20カ月で高値がついたことが
話題となったが、今回の買収が注目されるのは、両社の提携により映像
分野の情報配信が今後大きく変わる可能性があるからだ。
●● 今朝、グーグルの四半期決算が発表されました。
前期比で純利益がほぼ倍増。
売上高は70%増という驚異的な数字になっています。
四半期での売上高は27億ドル(約3,200億円)。
年間売上高が100億ドル(約1.2兆円)を越すことは間違いなさそう
です。
この決算を受けて、同社の株価は上昇し、株価は430ドル程度になって
います。
この結果、同社の時価総額は1200億ドル(約14兆円)にまで拡大して
います。
ちなみに、日本の時価総額上位5社は下記の通りです。
トヨタ自動車 24兆円
三菱UFJ-FG 16兆円
みずほFG 11兆円
三井住友FG 10兆円
日本電信電話 10兆円
NTTドコモ 9兆円
グーグルは、日本市場と比較すると、トヨタ自動車と三菱UFJ
フィナンシャル・グループに次ぐ第3位の時価総額を誇る企業という
ことになります。
グーグルの創業は1998年のこと。
まだ創業8年で、日本のメガバンクに並ぶような時価総額の企業へ
成長したのです。
先日、グーグルは、米国一の人気動画配信サイト、ユーチューブを
2000億円で買収しました。
先日日本で上場したmixiの時価総額が2000億円程度でしたので、
グーグルにとっては、それほど高い買い物とはいえません。
ただ、ユーチューブの創業者は、マイクロソフトなどその他企業の
買収を断り続け、上場を目指していました。
おそらく、上場した方が、創業者にとっては大きな資金を手元に
集めることができたでしょう。
しかし、グーグルの買収に応じ、グーグルの参加にはいることを
承諾したのです。
おそらく、買収の方法が株式交換という方法であったため、将来の
グーグル株価上昇による恩恵が考えられるということもあったと思い
ますが、最大の要因は、グーグルが極めて魅力的な企業であったため
と考えられます。
現在、グーグルには、世界中の優秀な技術者がぞくぞくと集まって
います。
中には、インターネットの祖とあがめられるような天才的な技術者
も含まれています。
そして、多くの米国のIT関係創業者もグーグルに買収されることを
望んでいるようです。
今や、グーグルは世界中の最高の知を集められる企業となってきて
います。
そして、グーグル自体が次世代の新しい企業像を創りあげていると
いえるのかもしれません。
《関連Webサイト》 ユーチューブ
http://www.youtube.com/