日立、「電子透かし」瞬時に――ネットの映像、複製防ぐ
~日経新聞 2004/07/23 15 面から
日立製作所は、映像がインターネット上で不正に複製されるの防ぐ「電子
透かし」を瞬時に入れる技術を開発した。音楽コンサートやスポーツの試合
などの映像をインターネットで生中継して配信しても、著作権や肖像権が
管理・保護できる。普通のパソコンでも使える。放送局やコンテンツ
(情報の内容)配信業者などに広く普及を目指す。
普通のパソコンと専用ソフト、市販の画像処理用基板だけあれば利用できる。
●● 電子透かしという技術は、最先端の大手企業が利用する技術のような
イメージが強いですが、実は結構簡単に利用できます。
電子透かしを画像に埋め込むためのソフトにも、フリーウェアとして
無料で利用できるものもあります。
http://hp.vector.co.jp/authors/VA017815/stegano.htm
このようなソフトを使って、電子透かしを画像などに埋め込むと、
見た目には全く分りませんが、専用のソフトを使うと、著作権表示が
復元されるようになります。
デジタル化された画像や映像は、パソコンを使って、簡単に複製する
ことが可能です。
これは、大変便利なことである反面、画像や映像の著作権者にとって
は、頭の痛い問題です。
ネット上の膨大なデータの中から、自分が著作した画像や映像を
探すということも困難ですが、たとえ、探し当てたとしても、その
画像の著作権を主張することも、通常では、非常に難しいといえ
ます。
しかし、この電子透かしを埋め込んでおけば、とりあえず、著作権
を主張することはできます。
あとは、ネット上に散らばったデータの検索ですが、そちらの方も
自動的にネット上の画像を検索し、著作権情報を探すソフトが開発
されてきております。
近い将来、画像・映像編集を行うと、自動的に電子透かしが埋め
込まれ、画像・映像などを公開した後は、自動的にネット上の
著作権情報を検索して問題があれば通知するようなことが可能と
なり、完全に全自動で著作権を管理できるような仕組みが出来上がる
ことが予測できます。
ただ、偽造紙幣と同じように、対策をすると必ずその対策を上回る
裏の技術が出てきます。
デジタル+インターネットという世界において、著作権をめぐる問題は
非常に深刻です。
《関連Webサイト》 日立