中嶋が6位入賞 F1豪州GP決勝
~日経新聞 2008/03/17 39 面から
自動車F1シリーズ開幕戦、オーストラリア・グランプリ(GP)は16日、
当地のアルバートパーク特設コースで58周(1周5.303キロ)の決勝を行い、
ポールポジション(PP)から出たマクラーレン・メルセデスのルイス・
ハミルトン(英国)が1時間34分50秒616で優勝し、通算5勝目を挙げた。
ウィリアムズ・トヨタの中嶋一貴は出走2戦目で6位に入賞し、初得点を
挙げた。
●● 中嶋一貴が、初のF1フル参戦レースで、6位入賞という快挙を達成。
日本中を沸かせています。
日本初のF1の二世ドライバーである中嶋一貴は、ご存じのように、
日本人で初めてF1フル参戦デビューを飾った中嶋悟の息子です。
父、悟がF1フル参戦デビューしたのは、1987年。
実に、21年前のことになります。
父・中嶋悟は、当時F1フル参戦のデビューとなるレースで、完走し、
7位に入りました。
息子である中嶋一貴は、その記録を上回る6位に入賞。
ドライバーズポイント3ポイントも獲得しました。
F1フル参戦デビュー戦でのポイント獲得も日本人初。
中嶋一貴は、鮮烈なデビュー戦を飾ることになりました。
父、中嶋悟のF1生涯成績は、決勝最高位4位。
総獲得ポイント16点となっています。
記録よりも記憶に残るドライバーだといえます。
ただ、中嶋悟がF1にデビューしたのは34歳の時。
一方、中嶋一貴は23歳。
今回優勝したルイス・ハミルトンも23歳と、突出した体力が求め
られるF1ドライバーは、20代から30代前半までが大半を占めて
います。
そのため、中嶋悟のF1デビューは当時でもかなり遅咲きの部類に
入ります。
まだ、F1に日本人ドライバーがいない時代、レーサーとして
最盛期を過ぎかけていた中嶋悟が、初の日本人ドライバーとして
F1に参戦したことは極めて大きな功績といえます。
その結果、息子である中嶋一貴が、レーサーとしてこれから
という絶好の時期にF1に参戦し、鮮やかなデビューを飾ることが
できたといえるのではないでしょうか。
また、今回のレースでは、もう一人、二世ドライバーがF1デビュー
を飾りました。
その名は、ネルソン・ピケJr.
F1全盛時代、中嶋悟とロータス・ホンダでチームメイトにもなった
ネルソン・ピケの息子です。
ネルソン・ピケは、3度もF1ワールドチャンピオンに輝いたドライバー
で、当時、アイルトン・セナ、アラン・プロストらとともに、人気
の高いドライバーでした。
その息子であるネルソン・ピケJr.が、奇しくも中嶋一貴と同じ
日にデビューを飾ったのです。
残念ながら途中リタイヤに終わりましたが、もしかしたら将来、
二世同士でチームになる可能性もあり得ます。
日本にF1全盛時代を招いた中嶋悟の息子のデビューは、もしかしたら
日本のF1人気を再燃させることになるのかもしれません。
日本人ドライバー初の優勝をぜひ見てみたいものです。
《関連Webサイト》 中嶋一貴公式サイト
http://www.kazuki-nakajima.com/