地震保険、加入相次ぐ――新潟中越など影響。
火災保険に付帯、広がる
~日経新聞 2004/12/17 面から
10月下旬の新潟県中越地震など震災が相次いでいることで、地震による
家屋や家財の損害を補償する地震保険の加入が増えている。通常の火災
保険などでカバーできず、手当てしておこうという人が急増。11月の
申込件数は東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険、あいおい
損害保険、ニッセイ同和損害保険の大手四社合計で約25万件と、前年
同月より二割近く膨らんだ。
●● 先日、「今年の漢字」が『災』であると発表されました。
今年は観測史上最多となる10個の台風が上陸し、大きな地震も
発生しました。
先月、主要損害保険会社9社の9月期中間決算では、全社が赤字
に転落したとの報道がありました。
9社合計の自然災害による保険金支払額は3,400億円と前年同期の
実に8倍にのぼりました。
損保各社は、大規模災害に備え「異常危険準備金」を積み立てて
いますが、今年度9月中間期には、2,300億円を取り崩したという
ことです。
異常危険準備金の残高は2兆3,400億円。
およそ10%を取り崩した計算になります。
当然、9月期ですので、新潟県中越地震の災害支払いは含まれて
おりません。
今年の『災』に衝撃を受けた多くの国民は、『備』に走ったよう
です。
本日の日経33面には、「被災関連商品販売が急増」との記事も
あります。
使い捨てカイロなどの販売数が、地震直後の週に倍増するなど、
全国のスーパー・コンビニなどで被災関連商品の販売が急増して
いるということです。
テレビや新聞の報道などで、既に多くの方がご存知かと思いますが、
地震による災害は、火災保険では補償されません。
地震災害による火災も、一般的な火災保険では補償されません。
地震による災害の補償は、地震保険へ加入しない限り付保すること
ができないのです。
ただ、日本のような地震大国では、地震保険の保険料はかなり高い
です。
しかも、保険金額は火災保険の30%~50%の範囲内でしか、
契約できません。
特に、東名阪などの、東海大震災が生じる危険がある地域の場合、
火災保険に加えて地震保険に加入すると、火災保険単独の場合の
倍程度の保険料を支払う必要があります。
一方、北海道や中国地方は、東名阪地域に比べて、1/2~1/3程度の
保険料で加入できます。
災害への備えに関しては、後から知らなかったでは済みません。
≪関連Webサイト≫ 日本損害保険協会
http://www.sonpo.or.jp/