家計の外貨資産、過去最高に・昨年25兆円
投信に人気
~日経新聞 2005/03/22 3 面から
家計の外貨資産の増加が鮮明になっている。日銀と投資信託協会の統計に
よると、家計が保有する外貨金融資産は2004年末に過去最高の約25兆円。
前年末より4兆円、19%増えた。高利回りを狙って海外の株式や債券に
投資する投資信託の残高増が顕著となっており、年明け以降も増勢は
続いている。
●● 日本の個人金融資産総額は、1400兆円。
これは、単純に「金融」資産ですので、土地などの不動産は含ま
ない数字です。
現在、この1400兆円の内訳は、およそ下記のようになります。
銀行預金 34%
保険年金 30%
郵便貯金 20%
株式 10%
現金 6%
これらのうち、98%が日本国内の円建て金融資産であるということ
です。
外貨建ての資産はおよそ2%。
家計の外貨資産がここ5年間で倍増してはいますが、全体からみると
まだたったの2%であるといえます。
この日本の個人金融資産1400兆円という数字ですが、国民一人あたり
に換算すると、およそ1000万円という数字になります。
そのため、4人家族の場合、家計で不動産を含まない金融資産額が
4000万円という計算になりますが、この数字は、なかなか実感と
あわない数字であるといえます。
これは、銀行預金や現金などは保有する総額が比較的容易に把握
できますが、保険年金の部分の数字がなかなか把握しにくいという
実態からきている可能性が高いです。
たとえば、サラリーマンで、毎月30,000円の厚生年金を支払っている
とします。
会社負担分も含めると、毎月60,000円を年金として積み立てている
計算になります。
これは、年間72万円。
20年間で1440万円という数字になります。
個人金融資産には、これらの公的年金以外にも、生命保険の積み立て
資産なども含みますので、預金や現金だけを金融資産であると捉えて
いると、実感とあわなくなってきます。
ここ数年、円建て預金の超低金利が続いています。
個人資産の外貨傾向は、今後さらに加速してくる可能性が高いといえ
るでしょう。
《関連Webサイト》 金融広報中央委員会
http://www.saveinfo.or.jp/