ブックオフ初値お預け 買い殺到、取引不成立
東証2部上場
~日経新聞 2004/03/17 11 面から
中古本販売チェーン最大手のブックオフコーポレーションは16日、東京証券
取引所第二部に上場した。個人投資家などからの買い注文が膨らみ、株価は
公募・売り出し価格(1300円)の2倍の水準となる2600円まで買い気配を
切り上げた。買い注文が売り注文を大幅に上回り、上場初日は取引が成立
しない人気ぶりとなった。
●● 今朝、ブックオフコーポレーション株に初値がつきました。
価格は2580円。
公募価格のおよそ2倍の水準です。
初値をつけた後、一旦値を下げましたが、その後はじりじりと値を
上げている状態です。
その人気の高さがうかがえます。
今決算期である昨年4月以降、非常に勝率の高い株式投資法が存在
しています。
それは、新規上場株の公募に参加し、上場前に公募価格で購入して
上場後の初値で売却するという方法です。
昨年4月以降、新規上場した企業は、120社。
そのうち、初値が公募価格を下回ったケースは、たった2件。
しかも、下落率は、-2.5%と-1.25%という非常に小さなもの。
これ以外の118社は初値を上回っています。
勝率は実に、98.3%。
これだけ確率の高い投資方法は、なかなかあるものではありません。
新規上場専門の投資家は、笑いが止まらない状態にあるといえる
でしょう。
また、初値の上昇率も普通ではありません。
ブックオフは、その知名度の高さと実績から2倍の初値がついても
不思議ではありませんが、今年に入ってから、初値が公募価格の
2倍になるという現象は、それほど珍しいことではなくなっています。
今年、新規上場した企業は33社。
すべての上場で、初値が公募価格を上回っていますが、その上昇率
が90%を超えたケースが18件あります。
新規上場の半数以上となる55%で、初値が公募価格の倍近い水準まで
高騰しているのです。
今年のこれまでの新規上場に限って言えば、勝率100%で、そのうち
55%が倍以上のリターンを得ることができるということです。
日経新聞のように、上場大手企業を中心に報道するような新聞では、
ほとんど紙面に出てきませんが、今、新興企業のIPOが非常に過熱
しています。
ただ、これだけ好調であるがために、新規上場株式を公募で購入
するのは非常に困難になってきています。
昨年来、新規公開の際に公募価格を決定するブックビルディング
では、軒並み、最高値で公募価格が決定しています。
それだけ購入希望者が多いということを示しています。
公募の際、購入希望者が多ければ、抽選によって購入者が選ばれ
ます。
その倍率は、どの証券会社も公表していませんが、宝くじで倍に
なる確率よりは高いのではないでしょうか。
まだしばらくIPOバブルは続きそうです。
《関連Webサイト》 ブックオフ