ネット関連株、軒並み下落、米ヤフー株急落が波及
成長鈍化懸念強まる
~日経新聞 2006/09/21 16 面から
20日の株式市場で、主要なインターネット関連株が軒並み下落した。16日に
米ヤフーが弱気の業績予想を示したことが引き金となり、国内でもヤフーや
楽天などに成長鈍化を懸念した売りが広がった。外資系証券からネット関連
企業の成長性に疑問を呈するリポートが相次いでいることもあり、投資家
心理が弱気に傾いている。
●● 日本を代表するネット企業であるヤフー株の下落が激しいです。
2000年のITバブル崩壊後、ヤフー株は、4年かかりましたが、
当時の最高値を超える価格まで上昇していました。
http://tinyurl.com/bry9n
その後、一旦調整しましたが、今年の年初には、上場来最高値を更新
していました。
しかし、最高値を更新後まもなく株価は下降に転じます。
1月以降9ヶ月間にわたって株価は下落。
http://tinyurl.com/qgrlt
9万円台から3万円台へと、実に1/3程度の価格にまで下落しています。
現在のヤフーの成長期待度を示すPER(株価収益率)は40程度。
東証1部の1500程度の銘柄の中で、200番台というそれほど高くない
数値といえますが、現在のヤフー株への期待値はこの程度の数字だと
いうことになりそうです。
ヤフーの場合、最も高価な広告である、トップページ上部へのバナー
広告の掲載費用は、1週間で500万円程度であるといわれています。
ページビューが1週間あたり700-800万PVあるといわれていますので、
1ページビューあたりおよそ0.7円。
米ヤフーでは、このようなバナー主体の広告が伸び悩みをはじめた
ということです。
一方で、業績が極めて好調なのがグーグルです。
グーグルの主な収入源は、AdWords
という自社サイト内広告と、
AdSense
という他社サイトへの広告配信。
最近の決算では、両者の収入がほぼ半々となっていました。
すでにグーグルは、他社サイトへの広告配信で売上の半分を稼ぎ
出しているのです。
ヤフーも、グーグルに追従する形で、AdSense
と同じような
広告配信型のサービスに参入すると表明していますが、インター
ネット業界を引っ張ってきたヤフーが、ここ数年、明らかにグーグル
の追随に終始してしまっています。
その結果は、株価に歴然と現れ、グーグル株価が高騰し、最高値の
更新を続ける中、ヤフー株価は長期的な低迷を続けています。
記事では、ネット関連株とひとまとめに論じていますが、ヤフーと
グーグルは分けて考える必要があるといえます。
ヤフーはこのまま、ネット後進企業となってしまうのでしょうか。
《関連Webサイト》 Yahoo!
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