アドウェイズ、連日で買い殺到、誤発注の買い戻し期待
~日経新聞 2006/06/22 16 面から
21日の東証マザーズ市場で、20日に新規上場したアフィリエイト(成功報酬
型)広告のアドウェイズに連日で買い注文が殺到した。20日に立花証券に
よる誤った売り注文が出たことを受けて、買い戻しに伴う株価の上昇を期待
した投資家の買いが引き続き膨らんだ。
この日は朝方から買い気配で推移。気配値を値幅制限の上限(ストップ高
水準)となる基準値比30万円高の197万円まで切り上げたが、売買は成立
しなかった。
●● アドウェイズ株価ですが、本日もストップ高買い気配のまま売買が
成立していません。
http://quote.yahoo.co.jp/q?s=2489&d=t
アドウェイズは、6/20の上場時に、社長の最年少記録更新を更新
しました。
社長の岡村陽久氏の年齢は26歳2ヶ月。
それまでの記録であった、クレイフィッシュ元社長の松島庸氏が
持つ26歳4ヶ月の最年少記録を更新しました。
社長の岡村陽久氏は、20歳の時、サイバーエージェントの藤田社長
がテレビ番組で話した内容に感銘を受け、サイバーエージェントに
採用を申し込みます。
しかし、サイバーエージェントの回答は不採用。
この結果を受け、岡村氏が自身で起業したのがアドウェイズです。
しかも、同社は、サイバーエージェントの藤田社長の26歳8ヵ月という
当時の最年少記録をも抜き去る結果となりました。
ただ、上場時、いきなり大きな事件に巻き込まれてしまいました。
事件の内容は、頻発している証券会社の誤発注です。
今回誤発注を行ったのは、中堅証券会社の立花証券。
http://www.1ban.co.jp/
誤発注の内容は、注文する証券コードを間違えたというケアレスミス
です。
140万円程度の気配値が付いていたアドウェイズ株に対し、1670円で
2600株の売り注文を実行してしまいました。
その結果、発注後1分間で、1482株の売りが成立。
価格も140万円程度となっていました。
上場初日の売買では、初値が付くまでは値幅制限がありません。
通常の売買でしたら、値幅制限のためストップ安となり、売買は成立
しない状況ですが、不運にも売りが成立してしまったのです。
成立した売りの総額は22億円程度。
巨額の売買となりました。
立花証券は売りを出したため、四営業日後には株を購入者に渡さなく
てはなりません。
アドウェイズの大株主から株を借りて渡す予定がされておりますが、
同社は10億円程度の損失を抱えることになりそうです。
アドウェイズ社にとっても大きな迷惑です。
昨日からの買い注文は、この誤発注の買い戻しによる株価の値上がり
を狙っての注文であると考えられます。
最年少記録を携えて上場した株ですが、証券会社の不注意による誤発注
により、あっという間にマネーゲームの対象とされてしまいました。
市場の正当な評価が株価に反映されることが難しくなったといえる
でしょう。
《関連Webサイト》株式会社アドウェイズ(ADWAYS)
http://www.adways.net/