ウイルス届け出 過去最高4012件

ウイルス届け出 過去最高4012件

   「ネットスカイ」亜種猛威

      ~日経新聞 2004/04/08 社会 面から

独立行政法人「情報処理推進機構」(IPA)が7日に発表した3月の
コンピューターウイルス届け出状況は、4012件と前月の2.3倍となり、
1990年の調査開始以来最高を更新した。世界で猛威を振るう「ネット
スカイ」の亜種による感染が全体を押し上げた。

●● この「ネットスカイ」関連のウイルスは、かなり広く感染しています。
   発行人の元には、先月来、毎日100通以上のネットスカイウイルス
   メールが届きます。

   このウイルスメールが届きだした頃、本気で電子メールシステムの
   崩壊を危惧しました。
   それぐらい猛烈な感染力を持ったウイルスです。

   このウイルスは、感染したパソコン内に存在するメールアドレスを
   片っ端から検索し、すべてのアドレスに対して、自分の分身である
   ウイルスメールを発信します。
   アドレス帳に登録されたメールアドレスはもちろんのこと、メール
   ソフトに残っているメールの送信者のアドレス、メール本文中に存在
   するアドレスなどにもウイルスを送信します。

   最低でも、メールソフトに残っているメールの数だけメールアドレス
   が存在します。
   このことから、ウイルスに感染した1台のパソコンが撒き散らすウイ
   ルスの数が、相当膨大な量に上ることが容易に想像できると思います。

   そして、必然的に、メールマガジン発行者の元には、大量のウイルス
   メールが届くことになります。

   このウイルスメールの特長は、メールの件名が

     Deliver Mail (受信者のメールアドレス)
     Status (受信者のメールアドレス)
     Mail Delivery System (受信者のメールアドレス)

   のように、受信者のメールアドレスが記載されたものとなっていること
   です。

   件名に受信者のメールアドレスが記載されるケースは、通常の利用では
   非常に稀であるため、メールソフトのメッセージルールなどを利用すれ
   ば、比較的簡単に仕分けすることができます。

   また、メールが届いただけでパソコンにウイルスが感染するわけでは
   なく、添付されているファイルを実行したときにのみ、ウイルスに感染
   します。

   しかし、ご利用のパソコンのOSが、WindowsXPより前のもの
   (ex.Windows98・Me)である場合、下記の修正ファイルがインストール
   されていないと、添付ファイルを開かなくても、メールをプレビュー
   するだけで感染する危険性があります。
   下記の修正データをインストールされておくことをお薦めいたします。

http://www.microsoft.com/windows/ie/downloads/critical/q290108/

   Select Language:でJapaneseを選択して、ご利用中のInternet Explorer
   のバージョンに対応したUpdateを実行してください。
   Internet Explorer のバージョンが6.0以降であれば、この問題は
   対策済みです。

   パソコンウイルスは、徐々に巧妙かつ強力なものになってきています。
   抜本的な対策を早急に実施しないと、ここまで発展したインターネット
   やメールが使い物にならなくなる危険性を秘めているのではないで
   しょうか。

《関連Webサイト》  独立行政法人 情報処理推進機構