ヤフーBB顧客情報460万件流出か
容疑のの4人逮捕
~日経新聞 2004/02/25 1 面から
非対称デジタル加入者線(ADSL)サービス「ヤフーBB」から流出した可能性
のある約460万人分の顧客情報を親会社のソフトバンク(東京都中央区)に
示して現金数十億円を脅し取ろうとしたとして、警視庁捜査一課などは24日
までに、北海道函館市中道2、会社役員、湯浅輝昭容疑者(61)ら3人を恐喝
未遂容疑で逮捕した。
●● 本日、ヤフーおよびソフトバンク株は、昨日より5%程度下げています。
それぞれの会社の時価総額は、ヤフー3.8兆円・ソフトバンク1.5兆円
です。
今朝の両社の株価5%下げにより、たった1日で、300億円近い時価総額
が吹き飛んだ計算になります。
ヤフーBBサービスの統括企業であるソフトバンクBBの発表によれば、
湯浅・木全容疑者が持ち込んだ242名分の会員データ内容は次の
情報を含んでいたとのことです。
1.申し込み住所
2.氏名
3.電話番号
4.申込日
5.メールアドレス
流出が最も懸念されるクレジットカード番号やパスワード、利用歴等
の信用情報は含まれていなかったということです。
恐喝を犯した湯浅容疑者は、ヤフーBB加入代理店の副社長だったと
報道されています。
当然、代理店とソフトバンク側の間には守秘義務契約が結ばれてい
ますが、同容疑者のようにアウトローの世界に生きる人間にとって、
この守秘義務契約はほとんど意味を持たなかったと考えられます。
加入代理店であれば、申込時の情報を入手することは容易です。
申込書をコピーするだけです。
当然、申込書に記入しないカード番号などの信用情報は入手でき
ませんが、申し込み情報を元に、企業を恐喝をするくらいであれば、
可能性は十分にあると推測できます。
Yahoo!ホームページのお知らせによれば、本事件で容疑者が逮捕
されたのは、2/11のこと。
http://docs.yahoo.co.jp/info/notice11.html
昨日の報道まで、約2週間、警察側の指示により報道を控えていたと
掲載されています。
情報の流出は許されることではありませんが、ソフトバンク側の
適切な対応により、事件を未遂に終わらせることができたといえ
ます。
言われるままにお金を払っていた場合、グリコ森永事件のように、
同様の手口で多くの企業が恐喝を受けることになったでしょう。
2週間報道を抑えさせた警察の真意はまだわかりませんが、事件の
全容解明は近いと考えられるのではないでしょうか。
《関連Webサイト》 ソフトバンクBB