段ボール肉まん、やらせ 中国TV局謝罪
~日経新聞 2007/07/19 38 面から
中国・北京市で段ボールと豚肉を混ぜて具にした「ニセ肉まん」が違法に
販売されていたとされる問題で、問題を最初に放送した北京テレビは18日
夜、「虚偽報道を放映し、悪質な社会的影響を与えた」として「やらせ」
だったことを認め、謝罪した。
●● 中国からの報道は、まず、その情報の真偽を確かめることが必要
なのでしょうか。
北京テレビは、北京市にあるローカルテレビ局ですが、9つの
チャンネルを配信しており、広告収入額で、中国では3本の指に
入る大手テレビ局です。
そのような大手テレビ局が、自国の信頼を失墜させるような
やらせ報道をしてしまったのです。
その結果、日本でも多くのマスコミがその内容を報道しました。
段ボール肉まんをつくる様子を撮影したビデオも、繰り返し
放送されていました。
おそらく、ほとんどの方が段ボール肉まんのことを知っていた
のではないでしょうか。
テレビ番組によっては、実際に報道された内容で段ボール肉まん
をつくり、それを試しに食べていたようなものもありました。
しかし、これが、もともとやらせとなると、どのように捉えれば
よいのでしょうか。
中国の食品に対する信頼は、大きくゆらいでいます。
段ボール肉まん以外にも、廃棄食品や廃油の再利用など、悪質な
手法が報道されています。
全く事実無根で、突然、肉まんに段ボールを入れることを思い
つくでしょうか。
しかも、苛性ソーダで段ボールの線維を抜くという工程まで。
どちらかというと、ビデオに製造過程を撮影した部分は間違
いなくやらせのようですが、実際にそのようなことをしていた
業者は存在するような気がします。
中国は、オリンピックや万博が開催され、ロケット開発までできる
国家とはいえ、現在世界最大の発展途上国といわれています。
残念ながら、一朝一夕に信頼を回復できる国家とは考えにくい
です。
これらのことをふまえてつきあっていく必要があります。
《関連Webサイト》 北京テレビ BTV
Online
http://www.btv.org/