筑紫哲也氏も年金一時未納
「ニュース23」出演休止
~日経新聞 2004/05/14 社会面から
TBSの「ニュース23」キャスター、筑紫哲也氏(68)が13日の番組で、
国民年金の未納期間があったことを明らかにした。TBSは14日から当面、
番組出演を見合わせると発表した。
筑紫氏は「未納問題を厳しく批判してきた身として誠に恥ずかしい限り。
結果的に視聴者の信頼を裏切ったことは申し訳ない」とのコメントを出して
いる。
●● 今年の流行語大賞は『年金未納』で決まりでしょうか。
筑紫氏の場合、朝日新聞社を退職後、厚生年金を脱退したにもかかわ
らず、国民年金保険料の支払いをしていなかったようです。
自ら会社を興し、再び厚生年金に加入するまで、未納期間は、およそ
3年間。
金額にして約45万円の納付漏れとなります。
江角マキコさんの年金保険料未納が発覚したことに端を発する今回の
一連の問題ですが、国会議員よりも芸能人の方が、未納問題によって
受けるダメージが大きいといえそうです。
江角マキコさんは、すっかり表舞台に顔を出さなくなりましたが、
国会議員は各種役職は辞したものの、議員歳費はもらえますし、
議員年金が減るわけでもありません。
世論も、どちらかというと国会議員よりも芸能人のほうに厳しく
当たっているような印象を受けます。
これは、国会議員よりも、芸能人に求められるモラルの方が高い
ということの証左なのでしょうか。
筑紫氏にとって、この年金未納の事実は、今後のキャスター人生に
多大なる影響を与えることとなるでしょう。
本日の日経1面には、『年金未納者の罰金上げ』という記事が掲載
されました。
これは、保険料未納者への強制徴収の際、未納者が財産調査を拒否
した場合に科される罰金です。
一方、うっかりして国民年金への切り替えを忘れた場合には、過去
の保険料を追納しやすくなるような改正もなされます。
この、うっかり未納と意図的な未納という全く異なるタイプの未納者
存が在するということが、最も大きな問題ともいえますが、両者を
切り分けすることは容易ではないでしょう。
ただ、議員に大量の「うっかり未納者」が存在する今、うっかり
未納者は罪が薄く、意図的未納者には厳罰を与えるというこの
改正は、至極表面的なもののように感じます。
もしも、江角マキコさんの未納問題が発覚していなかったら、民主党
代表も替わらず、意図的未納者に厳罰が与えられることもなく、年金
一本化の議論が粛々と進んでいたのでしょうか。
《関連Webサイト》 TBSニュース23