子どもの登下校、ICタグで確認――親にメール配信
NAJ
~日経新聞 2004/07/06 14 面から
法人向けソフト開発のNAJ(大阪市、宮野渉社長)は、ICタグを使って
子供の登下校情報を保護者の携帯電話などに電子メールで配信するサービス
を8月から始める。校内でインターネットに常時接続可能な環境が整って
いれば手軽に低コストで導入できる。小中学校や学習塾などのニーズを
取り込む。
●● デジタル家電のように、一般消費者が直接購入するような商品では
ありませんが、このICタグは、今後数年で急速に普及する確率が
非常に高い商品です。
今回記事になったNAJのように、ICタグを用いたニッチな分野
への取り組みは、大変大きな可能性を持っていると考えられます。
デジタル家電の市場規模は、政府がまとめた「ものづくり白書」に
よれば、2005年度に10兆円程度まで拡大するとされています。
一方、総務省の「電子タグの高度利活用に関する調査研究会」に
よれば、ICタグの市場規模は、2010年で最大31兆円と算出して
います。
現在、ICタグ1個の価格は10円~20円程度。
先般、経済産業省が主導した「響(ひびき)」プロジェクトが
始動し、2年後には、ICタグ1個の価格を5円程度にまで下げる
としています。
ICタグ自体の単価は安いものですが、将来的に、ありとあらゆる
商品にICタグが付けられるようになる可能性があります。
まず、常時万引きの被害に悩む書籍出版業界が、すべての書籍・
雑誌へのICタグ搭載を検討しています。
書籍・雑誌の年間流通量はおよそ40億冊。
すべてに1個5円のICタグが付けられると、200億円の市場が誕生
することになります。
さらに、スーパーなどで自動会計が導入され、青果なども含めた
すべての商品にICタグが取り付かれた場合、その市場規模は、
簡単に数兆円規模に達すると予測できます。
実際に、世界最大の小売業者である、米ウォルマートなどは、
来年初頭より納入業者にICタグを付けて商品を納入するように
指示を出しています。
現在は、将来、規模が30兆円を超える市場にいち早く参入できる
チャンスといえるのかもしれません。
《関連Webサイト》 株式会社NAJ