ソフトバンク 携帯参入に布石
「第3世代」実験の予備免許取得
~日経新聞 2003/12/26 13 面から
ソフトバンクが第三世代携帯電話事業への参入を目指している。総務省
から25日、実験に必要な予備免許を受け、近く都内で実験に入る。
総務省は寡占状態の携帯電話市場に競争を促すため、現行の第三世代
サービスとは別の通信方式による事業者の参入を認める見通し。参入が
実現すれば携帯電話サービスの価格競争が一層激しくなる可能性がある。
●● ソフトバンクは通信事業者へと業態を転換し、次は携帯電話事業
への参入を目指し始めています。
現在、携帯電話会社が採用している第3世代サービスの通信方式は
下記のようになっています。
■W-CDMA NTT(FOMA)・vodafone
■CDMA2000 KDDI(au)
今回、ソフトバンクが予備免許を取得したTD-CDMAは、
TD-CDMA(Time Division-Code Division Multiple Access)
上記の2つの通信方式と異なり、上りと下りで同じ周波数の回線を
時間ごとに細かく切り替えて利用します。
これまでの上下で別の周波数の回線を利用する方式と異なり、回線が
1本ですむ点が、この方式の特長です。
このTD-CDMAは、下り数Mbps程度の定額常時接続を実現するインフラの
構築に向いているといわれています。
そのため、おそらくソフトバンクは、音声携帯電話ではなく、
第3世代携帯電話を使った、定額制高速データ通信サービス
への参入を想定しているものと考えられます。
TD-CDMAには、ソフトバンクと同様のADSL回線業者であるイー
アクセスも予備免許を申請しています。
□TD-CDMA ソフトバンク・イーアクセス・NTTコミュ
イーアクセスは、既に高速データ通信にフォーカスすると語って
いますが、ソフトバンクは、現時点では、その事業展開に関する
コメントを表明していません。
TD-CDMAによって、高速携帯データ通信が実現されると、電波の届く
範囲であれば、ADSLに近い速度でデータ通信することが可能になり
ます。
家電、電話、パソコンなどが、どこからでもネットワークにつながる
ようになるのです。
ワークスタイルやライフスタイルが、これまでとは大きく異なるもの
へと変貌していくことになりそうです。
《関連Webサイト》 ソフトバンク