“第3の薄型”背面投射型テレビ 低価格、普及に勢い
北米・中国で拡販 低価格、普及に勢い
~日経新聞 2004/04/21 11 面から
ソニーや日本ビクターなど電機大手各社が北米、中国で高精細リアプロジェク
ション(背面投射型)テレビ事業を相次いで強化する。同テレビは50型の
大型画面でも2000―3000ドル程度と液晶やプラズマと比べて価格が手ごろで、
米国や中国を中心に普及しつつある。各社は液晶とプラズマに次ぐ第三の
薄型テレビと位置付けて拡販に乗り出す。
●● 50型のテレビで、日本円に換算して20~30万円。
プラズマテレビや液晶テレビの価格帯に慣れている人にとって、
この価格帯は、非常に安価に写ると思います。
このリアプロジェクションという名称は、テレビの裏側から映像を
スクリーンに投影することから付けられています。
一般的なプロジェクターは、スクリーンの手前側に映像を投影する
ため、フロントプロジェクションとも呼ばれます。
リアプロジェクションの場合、スクリーンに映像を投影するため、
画面を大型化すると、どうしても投影部分の距離が必要となり、
機器全体が厚くなる傾向にありました。
また、実際の映像をスクリーンの裏側に投影しているため、スク
リーン正面側で見る映像が、暗く、解像度の低いものになりがち
でした。
しかし、昨今のリアプロジェクションテレビは、機器の大きさや
画像の明るさ・解像度など、液晶やプラズマと比較しても遜色の
無いレベルにまで進化してきています。
その上で価格は、50型で40万円弱と、プラズマテレビの半値近い
価格帯で手に入れることができます。
特に、60型という大画面の場合、リアプロジェクションテレビの
価格は40万円強と、プラズマテレビの120万円程度という価格
に比べると、実に1/3程度という安価です。
また、消費電力もプラズマの半分程度、液晶テレビとほぼ互角
という経済的なランニングコストを実現できます。
しかし、日本では、このリアプロジェクションテレビの市場は
ほとんど立ち上がっていません。
店頭で見かけることも全くといっていいほど無いと思います。
ただ、北米では、このリアプロジェクションテレビは、昨年
1年間で200万台以上販売されています。
この数字は、北米での液晶テレビとプラズマテレビの販売台数を
足した数字よりも大きな数字です。
今夏、アテネオリンピック開催にあわせて、電機大手各社が
このリアプロジェクションテレビ拡販に向けて動き始めます。
日本でも『第3の薄型』として、普及し始める可能性は高いと
いえるのかもしれません。
《関連Webサイト》 ソニープロジェクションテレビカタログ