角川、米グーグルと提携、ユーチューブ上の動画チェック
合法的な投稿促す
~日経新聞 2007/07/26 9 面から
角川グループホールディングスは米グーグルと動画共有サービスで提携した。
まずグーグル傘下にある世界最大の動画共有サイト「ユーチューブ」上で
著作権を管理する技術の開発に協力する。角川が著作権侵害にあたらないと
認定した自社のアニメや映画などについては、利用者が自由に視聴できる
ようにする。合法的な投稿を促し、自社の作品を世界で広く認知させる
戦略だ。国内の大手コンテンツ制作企業がユーチューブを積極活用する
のは初めて。
●● 先月、YouTubeの日本語版サービスが開始されました。
http://jp.youtube.com/
この影響かもしれませんが、グーグルの検索結果にYouTube動画が
表示されることが多くなってきました。
ご存じのようにYouTubeは、グーグルが買収していますので、現在
では、グーグルのサービスの一部となっています。
そのためか、グーグルの検索結果では、YouTubeの動画が画像入りで
表示されます。
通常の検索結果はテキストのみですので、YouTubeの動画が検索
されると非常に目立ちます。
インターネット視聴率調査のネットレイティングスが発表した
先月6月のサイトの総利用時間ランキングで、YouTubeは前月の
10位から4位に急浮上しています。
http://csp.netratings.co.jp/nnr/PDF/Newsrelease07252007_J.pdf
日本語版の公開とグーグルの検索結果への登場が、アクセス増加
に大きく寄与しているといえます。
また、このように視聴率の上がったYouTubeは、今回の参議院選挙
でも、大いに利用されています。
http://tinyurl.com/36dk88
立候補者本人が投稿したと思われるような動画が多数掲載されて
います。
ただ、投稿される動画の検閲を行っていないYouTubeは、以前から
著作権保護に関する問題を抱えていました。
グーグル買収後、YouTubeも著作権保護に関する対策を進めてきて
います。
大きな対策として、メディア大手企業との提携を進めています。
今回の角川との提携を皮切りに、今後日本のメディア企業との
提携も活発になってくると考えられます。
現在、投稿時に内容の検閲を人力で行う動画投稿サイトが増えて
きていますが、その人気はYouTubeに遠くおよびません。
メディア企業の多くは、この世界最大の動画投稿サイト・YouTubeと
提携するのか、もしくは敵対するのか。
その選択を迫られているといえます。
《関連Webサイト》角川グループホールディングス
http://www.kadokawa-hd.co.jp/