東電、今期経常赤字4250億円へ


東電、今期経常赤字4250億円へ

   

      ~日経新聞 2008/07/29  面から



東京電力は28日、2009年3月期の連結経常損益が4250億円の赤字(前期は331
億円の黒字)に転落する見通しと発表した。赤字幅は1951年の創業以来最大。
柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)の運転停止に加え、原油価格の高騰で、
燃料費が上昇するためだ。



●● 株式の投資対象としてみた場合、電力会社は、決して悪い銘柄では
   ありません。


   業績は、極めて安定しており、株価の変動が比較的安定しています。

   また、基本的に黒字体質ができあがっており、毎年比較的高率の
   配当金が支払われる点も、メリットの一つといえます。

   さらに、どう考えても倒産しにくいであろうという堅実性も、
   投資の対象としては魅力的といえます。


   しかし、昨今の投機的な原油価格の高騰で、ついに、超安定銘柄
   であった電力株に、異変が起きてしまいました。


   東京電力が、4250億円という、創業以来最大の経常赤字を出して
   しまうことになるようです。

   一昨年の業績は、4420億円の黒字でしたので、今回の赤字額が、
   どのくらい巨額化がわかると思います。


   昨日の記事にあった、私のしごと館の建設費580億円と比較しても、
   相当な巨額である事は間違いありません。


   今年もかなりの猛暑が予想されていますが、できる限り省エネを
   推進する事が、電力会社にとっても有り難い事になるかもしれ
   ません。


   原油価格の高騰が、日本全体のコストを引き上げている事は
   紛れもない事実であるようです。



   ただ、幸いな事に、これだけの赤字を計上しても、東京電力の
   株価はほとんど変動していません。

   
http://quote.yahoo.co.jp/q?s=9501.t&d=c&k=c3&z=m&h=on


   前日比、1%のマイナスという小幅な値動き。

   今回の赤字額は、織り込み済みであると考えられているようです。


   東京電力の保有する利益剰余金はおよそ2兆円。

   創業以来最大の赤字であっても、急速に資金繰りが苦しくなると
   いうような事とは全く無縁のようです。



《関連Webサイト》東京電力株式会社
http://www.tepco.co.jp/