「あるある」98年にも捏造、レタスの催眠効果強調
実験の教授証言
~日経新聞 2007/01/29 39 面から
関西テレビ(大阪市)の情報番組「発掘!あるある大事典II」の前身の
番組で1998年10月、マウス実験の内容を捏造(ねつぞう)し、レタスの
催眠効果を強調する放送を流していたことが、28日分かった。実験を担当
した研究者は「マウスは眠らなかったのに、事実と反する映像に編集された
うえ、別の大学教授の一般論のコメントを付けて放送した」と証言している。
●● 「発掘!あるある大事典II」の偽造問題が波紋を呼んでいます。
オフィシャルWEBサイトは、すでに閉鎖され、お詫びの文書が掲載
されています。
http://www.ktv.co.jp/ARUARU/
この偽造された内容が、1/7に放送されたことには、テレビ局独自の
理由がありそうです。
日曜午後9時という放送時間帯は、これまで、フジテレビ系列の
「発掘!あるある大事典II」と日本テレビ系列の「行列のできる
法律相談所」が主に競合する時間帯でした。
しかし、1/14から、TBSが木村拓哉主演のドラマ「華麗なる一族」を
ぶつけてきたのです。
この番組は、TBS開局55周年記念特別企画とされ、キャストや制作費
など相当な力を入れた番組となっていました。
記念特別番組なのですから、どの時間帯に放送しても問題はないの
ですが、TBSは、日曜夜9時という時間帯を選択したのです。
実際、1/14放送の華麗なる一族第1回は、30%近い視聴率をとり、
結果的に他の番組を圧倒しています。
この華麗なる一族のスタートを翌週に控えた1/7。
日曜夜9時を支配してきた「発掘!あるある大事典II」の制作
スタッフが、通常の放送より力を入れたくなる気持ちも分からない
ではありません。
その結果、取材が上手く進んでいなかったにもかかわらず、偽造と
いう手段によって、注目を集められる内容に編集されてしまったよう
です。
ただ、そのことにより、逆に番組の打ち切りを招いてしまいました。
さらに、先日、番組放送前に、大手量販店などに納豆に関する情報
が流れ、あらかじめ大量注文が発生していた可能性があるという記事
がでています。
http://news.livedoor.com/article/detail/2977621/
http://news.livedoor.com/article/detail/2978159/
また、昨年発売された『また、「あるある」にダマされた。』と
いう著書が売上を伸ばしています。
http://www.iw-jp.com/am.php?id=4861990424
今朝の日経の記事のなかで、取材を受けた教授が、次のように
語っています。
この手の番組では以前からよくあること。
当時は抗議する気にもなれなかった。
テレビ情報番組のあり方が問われています。
ただ、視聴者もより賢く利用する必要がありそうです。
《関連Webサイト》KTV
[関西テレビ放送]
http://www.ktv.co.jp/