プラズマTVでハイビジョンフル規格
松下など年内にも発売
~日経新聞 2005/05/31 1 面から
松下電器産業、日立製作所、パイオニアはハイビジョンの中で最も高精細な
「フルハイビジョン」規格(水平方向1920×垂直1080画素)に対応した
プラズマテレビを今年後半以降、相次ぎ発売する。製造工程の見直しなど
で、これまで困難とされてきた量産技術を確立、すでに商品化している液晶
に対する遅れを取り戻す。
20型液晶カラーテレビ
¥66,800 (税込)
●● 1年前、薄型の大画面テレビといえばプラズマテレビでした。
しかし、シャープなどが液晶テレビの大型化に成功すると、いつの
まにか、薄型の大型テレビも液晶テレビの方が、優位になってきて
います。
液晶に比べて、プラズマのほうが高詳細化できるというメリットが
あったのですが、デジタル放送の最大画素数であるフルハイビジョン
対応テレビの商品化でも、液晶の方が選考するという結果になり
ました。
現在、薄型テレビ市場では、おおむね下記のような陣営となって
います。
プラズマディスプレイ
パイオニア・松下電器産業・日立製作所
液晶テレビ
シャープ・三菱電機・ソニー・東芝
上記のうち、東芝はSEDを、ソニー・三菱は有機ELの開発を進めて
おり、どのメーカーも、独自路線でトップシェアを握りたいという
ところが本音でしょうか。
先日、電子情報技術産業協会が発表した統計によれば、カラー
テレビの出荷台数は、薄型テレビ人気に支えられ7ヶ月連続で増加
しています。
今年4月の出荷台数は約74万台。
内訳は、下記のようになっています。
ブラウン管38万台
液晶32万台
プラズマ3.5万台
30インチ以上の大型テレビが9万台
液晶の出荷台数が、ブラウン管の出荷台数を超える日は間近といえ
るでしょう。
出荷台数のシェアで見る限り、プラズマは液晶の1/10と、かなり
差が開いていることが分かります。
1998年、シャープ社長に就任した町田氏は、2005年までに国内で
販売するテレビを全て液晶にすると宣言しましたが、すでに、
これをほぼ達成しています。
そして、液晶テレビで世界のトップシェアを握り、「亀山モデル」
とも呼ばれる高品質のブランドを築き上げています。
液晶の生産・販売で、ここまで見事な成功を遂げたシャープですが、
現在、サムスン電子など、外国企業がシェアの上で、猛追を開始
しており、シャープのシェアは低下してきています。
シャープは、2005年以降の具体的なビジョンをまだ表明していない
ようです。
《関連Webサイト》 Panasonic VIERA http://viera.jp/